コロナ感染拡大の現状
3/3:RBA0.25%の利下げ。政策金利は過去最低の0.50%に。
RBAはいち早く新型コロナウイルス対策で政策金利を下げました。中国経済と密接な関係にあるオーストラリアはどこの国よりも中国発祥の新型ウイルスの経済へ与える影響を深刻視していたのでしょう。
RBAのフィリップ・ロウ総裁は「新型コロナウイルスによって2020年前半の世界経済はこれまでの予測よりも低成長となることが見込まれるが、その影響がどれほど継続し、世界経済がどの時点から改善していくかについて言及するのは時期尚早だ」と述べたこともロウ総裁の慎重な姿勢が伺える発言で印象的でした。さて、その後の豪ドルはどう反応したでしょうか。
3/4:FRBが0.5%の緊急利下げ。政策金利目標が1.00%~1.25%に
この緊急利下げ時には、コロナ感染拡大によるサプライチェーンの混乱、観光業の低迷などが囁かれていました。マーケットは予想していない50bpの利下げでしたが、パウエルの振る舞いは更に予想を超えたものでした。
コロナ感染拡大が産業に与える影響が長引くリスクに言及し、追加の金融緩和の可能性に言及しました。FRBはECBや日銀と違い、金融緩和余地があることが再認識されました。
ここらへんから、米10年金利が0%というのがリアリティをもって意識し始められ、長期金利の急速な低下、それに伴うドル円の下落は著しいものがありました。
3/11:BOE(イギリスの中央銀行)が0.5%の緊急利下げ。政策金利は0.25%
英中銀は50bpの緊急利下げを行いまし。直後はGBPの急落を引き起こしましたが、その後一旦巻き戻してから下落するという荒々しい動きでした。このような値動きが混乱を引き起こす要因となっていますね・・・。金利との相関が全くない動きをすることもあるので、利下げ=その通貨安を必ずしも引き起こすわけでないことをマーケット参加者も意識しているように思われます。
3/12:ECBは-0.5%据え置き。長期資金供給オペのみ。
政策金利据え置き、長期資金の供給オペ開始。
ECBの政策発表はマーケットに失望感を与えました。以下は発表後のEUR/USDの動きです。
3/16:FRBが1%の緊急利下げ、次回FOMCは中止、政策金利目標は0~0.25%
日曜日に突然の更なる利下げ・・・・。この会合後にドルがめちゃくちゃ弱含んだかというとそうではありませんでした。ちょうど、株などのリスクアセットだけでなく、仮想通貨はもちろんゴールド、REIT、原油などあらゆる資産を売却しキャッシュ化する流れでドルが上昇していました。その引き合いでドル円なども1%の利下げに伴う下落にはなりませんでした。続く日銀の会合後の値動きがトレンド形成に寄与しているので、そちらを見てみましょう。
3/16:日銀は政策金利据え置き。しかし、3年半ぶりの追加金融緩和
本日3/16にようやく日銀は追加緩和に踏み切りました。次回会合の前倒しという形を取るのは、FRBと同様で緊急性があることが協調されました。
正午から緊急会合を開き、14時から政策を発表しました。以下は前後のドル円の動きです。
今回の日銀の追加金融緩和の主要部分は、ETFの買い入れを6兆円から12兆円に、REITの買い入れ額を900億から1800億に増額することです。会見では、マイナス金利の更なる深堀も可能であると言及していますが、やはりマーケットの期待には応えられずに円高が進行していますね。
個人的にもマイナス金利深堀でのドル円上昇可能性を考えていましたが、会合を見てからすぐにドル円ショートに切り替えました。持ち値は106.61で会見後.80を超えていたので下手なトレードでしたが、中央銀行の政策に対するマーケットの反応を予想していれば大局的な値動きを取ることはできます。
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